水魚の交わり

結婚20年(磁器婚式)の記念日だったのでケーキでお祝いした。私にとって夫は双子の片割れみたいなものなので今でも学生時代のノリで巫山戯ているのだが、やっぱりこの人と一緒になって良かったなあと思う。
結婚後に一度、別の男性からプロポーズされてそちらに気持ちが行きかけたこともあった。その時私は27歳で、もう今後新しい出会いなどは無いだろうと思っていた。その彼はお金持ちだった上に私の病気のことを理解してくれていたので慰謝料でも何でも払うし一生働かなくてもいいから旦那さんと別れて僕と結婚し直してくださいと言ってきたのだが断った。
一緒にいて愉快痛快と思える相手でないと私が萎れてしまう。そこにお金というシャワーを浴びせても愉快痛快の芽は出ない。今私はそれほど裕福ではないのだけれども、なんだかんだで面白おかしく暮らしている。ここに更にお金が入ってくるのはウェルカムなのだが残念ながらそう簡単にお金持ちにはなれないらしい。
魚は水があってこそ生きられる。という言葉のとおり、私という魚にとっての水は夫だと思う。そういう人と出会ってから四半世紀を無事に過ごせただけでじゅうぶん幸せだ。
うん。